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「これ以上お客様を待たせてしまうのは申し訳ない」ほど人気のおはぎ | Azuki - Red beans webmagazine

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「これ以上お客様を待たせてしまうのは申し訳ない」ほど人気のおはぎ

「これ以上お客様を待たせてしまうのは申し訳ない」ほど人気のおはぎ

「美味い!」と聞けば食べてみたくなります。
でも、美味いには個人差があり、自分が認めない限りはただの噂。
口コミや雑誌で知った菓子を買ってはみたものの、ガッカリということは何度もあります。やっぱり食べてみないと始まらない。

それを言ったら、ここで紹介するあんこ達は私好みでしかないのですが(笑)。
「信じるか信じないかはあなた次第!」で、あんこの世界への案内人と思っていただけたらありがたいです。

先日、大好きなおはぎを求めて某店に向かいました。

初めて伺う店で、美味しかったらここで紹介する気満々だったのですが、お店の意向でそれが叶わなくなりました。
今回はいつもと趣向を変え、念願のおはぎを手に入れるまでのレポをご紹介します。
店名・場所・外観写真やヒントになるようなワードは一切出さないものとします。

 

最寄り駅に到着
行列必至と聞き、はやる気持ちを抑えつつ早歩きで向かいます。
ちょうどお彼岸。普段おはぎを食べない人も食べるシーズン、タイミング悪し。
行列が見えました。開店して30分、50メートルほど並んでいます。

列に並んで待つ
1時間は覚悟で行ったので、(このくらいの行列どうってことないわ)と時折友人とラインしながら並んでいました。
道行く人々が私達の行列にカメラやスマホを向けパシャパシャ撮っていくのを、動物園のサル側の私は、逆におもしろくてずっと眺めていました。

ほとんど動かない
30分経ってもほぼ立ち位置変わらず。少し進んだ気がするのは、たまに諦めて抜ける人がいるため。
なかなか進まないのには理由があるのですが控えます。

ひたすら待つ
1時間経過、半分も進みません。
(これは2時間コースだな)と大きな伸びをひとつ。
それでも暑くなくてよかった、雨や強風じゃなくてよかった。
地元の人が「きょうは特にすごいな!」と行列の横を通り過ぎていきます。やはりお彼岸だからですね。
たまたま通りかかった人には相変わらずカメラを向けられ、「何を売ってるの?」と店内を覗き込んでは去っていく景色が続きます。

2時間経過
入口まであと7人!店内にも何人かいる様子。
私の後ろにも長蛇の列。売切れ次第閉店となるため、後方の人はドキドキものですよね。
はるか後ろで並んでいた時より、入口が見えてからの方が時間が長く感じられます。

2時間20分経過、やっと店内へ!
お店に入れました。ふわ~っともち米のいい香りがします。
注文を聞かれ、つぶあんとこしあん4個ずつをお願いしました。
中には先に注文して待つ数人のお客さん。
2時間半も並んでいた仲なので自然に言葉を交わし、やっとおはぎを手にした方に拍手を送ってしまう同志となっているのでした(笑)。
お店の奥様が「待っている間にみなさんお友達になられるようですよ。」とおっしゃっていました。

店内での会話が楽しい
店主のお父さんも奥様もとても温かいお人柄で、並んでいたことを忘れてしまいます。
以前も書きましたが、愛される店って味だけじゃなくて心なのですよね。
たくさんお話させていただいたのですが、詳細は控えさせてください。

念願のおはぎ
とうとう手に入れました。
できたてで温かくて軟らかい、小豆の風味がする私好みのおはぎ。並んだ甲斐がありました。

行列店の人気おはぎ行列店の人気おはぎ断面

 

どこのおはぎか知りたい方もいらっしゃると思いますが、奥様から「並ばれる方が増えて、これ以上お客様を待たせてしまうのは申し訳ないので。」という理由から「どうか紹介はなさらないでくださいね。」とお願いされております。
そのお気持ちもよくわかります。どうぞご了承願います。

【追記】
帰り際に奥様が「もしお口に合いましたら、また是非お越しくださいね。お待ちしております。」と言ってくださいました。
こんな素敵なご夫婦が作っているおはぎが美味しくないわけないです。行列が絶えないのも納得です。
「絶対にまた来ます!」と約束して店を出ました。

 

執 筆 者:加藤三和子

ABOUT THE AUTHOR

加藤三和子
あんこからシュガーフリーの煮小豆まで、小豆をこよなく愛するライター。
物心ついた頃から、母がぼた餅を作ってはよくご近所にふるまっていたのが、私のあんこファンである原点。
なかなか出かけられないけれど国内散策が好きで、各地の文化に関係が深い和菓子を味わうことは楽しみのひとつです。
心和む小豆の奥深い魅力をお届けできたら、と思っています。
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