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京菓子をささえる気持ち。地産地製の「ふじ幸」。

京都でつくっている菓子を、京菓子といいます。
だから、菓子を京都でつくっていても、材料は、さまざまなところからやってきます。

生産者の加藤さん(左)と、菓子職人の藤田(右)さん。

そんななか、京都産の大納言小豆をつかった菓子づくりにこだわっておられる和菓子屋さんがあると、京都大納言の生産者さんからお聞きしました。

ぷっくり大きな大納言小豆をつかった菓子なんて、見るだけでも贅沢気分を味わえそう。
そうおもって、菓子製造と、菓子教室がおこなわれる、あずきの里の工房へうかがいました。

お話しくださったのは、あずきの里株式会社 京菓子ふじ幸、代表取締役 藤田幸雄さんです。

 

地産地製を提唱するわけ

サヤから出した京都大納言。

ふじ幸さんは、京都大納言の里、河原林に位置する和菓子屋さんです。
京都大納言の生産地のど真ん中で、京都大納言をつかった菓子を作っておられます。

当たり前のことのようにおもわれるかもしれませんが、京菓子をささえる側面からみると、とても大きな意味があります。

それは、小豆が育ったところの水をつかって餡をたき、菓子にできるのは、ここ亀岡の河原林でしかできないからです。

お米も、産地の水を使うとおいしいといいます。
各産地で育てられる水稲の品種が違うこと以上に、各産地のあいだの水がそれぞれ違うから、カニ穴ができるご飯や、粒が立つご飯があり、地域ごとに炊きあがりの特徴も違います。
米が育つ水が、米の味も決めているというのは、日本人ならだれでも知っています。

小豆も、米と同じ穀物です。
ならばと、小豆も、育った畑の水と同じ水をつかって炊いてみたところ、京都大納言らしい味がより引き立つことを、藤田さんはみつけられました。

そこで、藤田さんは、「育ったところの水をつかって菓子をつくる」ことの意義を伝えたいと、「地産地製」という言葉を新しく掲げ、京都大納言小豆が育った水で餡をつくり、菓子づくりをされています。

わったとき、「わーっ」て声があがる、きんつば。

いちばん人気の菓子

いちばん人気は、やっぱり、きんつば。

ただ、小豆がぎゅっと詰まっているというだけでなく、手でふたつにちぎり割ってみると、京都大納言の粒のつやつや感と、大きな粒のかたまりがはっきりみえ、食べるのがもったいないぐらいの満足した気持ちになれます。

 

京菓子を支える気持ち

地元でつくった小豆をつかってることを伝える。伝えるのも仕事です。

京都で菓子をつくったら、京菓子です。
そのなかで、京菓子というブランドに甘えず、おいしい菓子をつくることを追求したら、どうしても、材料の産地をえらぶことにゆきつくのだそうです。

たとえば、豆の卸やさんも、菓子屋の集まりなどで、いろんな豆をご紹介くださるそうです。
ですが、安いものに手をだしたら、あいつのところは安い豆をつかっていると、すぐ広まってしまううえに、お客さんの口にもすぐわかってしまって、結局、京都のなかで菓子屋の信用を失ってしまいます。

それだけでなく、もし、京菓子をたべて美味しくないというお客さんがいたら、京都そのものも信用をも失ってしまいます。

京都は、外からくる方が多い観光の街です。

藤田さんは、京都の信用を保ちつづけ、京都がみなからあこがれられる文化の街でありつづけるたいという想いも込めて、地元産小豆を地元の水をつかって餡を炊いおられます。

京菓子は、こうやって、京菓子を愛して支えるひとの気持ちがあるから、京菓子でありつづけるんだなと感じました。

地産地製の京都大納言の菓子を食べたいときは、ぜひ、亀岡までいらしてくださいね。

関連記事
・京都大納言の生産地の話題
https://www.azuki.tokyo/archives/3345.html
・あずき茶紹介

あずきの里株式会社 京菓子ふじ幸、代表取締役 藤田幸雄さん

(紹介)おはなしくださったのは

京菓子 ふじ幸 
あずきの里 株式会社
代表取締役 藤田幸雄様
〒621-0007 京都府亀岡市河原林町高野垣内47-1
tel.0771-23-3570
http://azukinosato.com

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老松の月餅 香果餅

毎度のことながら、デパ地下の和菓子売場をうろついていたら、老松さんの売り場で「月餅」の文字を見つけました。げっぺい…??

「これ、月餅ってあの、中華菓子の…?」思わず駆け寄って店員さんに聞いてみます。
「はい。ドライフルーツを混ぜ込んだあんこの周りに、そぼろをつけて焼いています。京風です」
京風。
「で、あんこは何あんですか?」
「白あんと、粒あんが使われています」
「ください!」
「ありがとうございます」

あんことドライフルーツで中華菓子で京風。これは、試さずにはいられません。香果餅、と書いて「こうかもち」と読むそうです。月餅と言えば秋のイメージですが、販売時期を尋ねてみたら「通年です」とのこと。ちなみに、人気ナンバーワン、とキャプションが貼ってありました。何の人気だったかな…??(笑)

さて、早速食べてみます。大きさはちょっと大ぶりなクッキーくらいです。手で割ってみると、ほろりとしていながらしっとりとしています。中には沢山のドライフルーツが見えてます。

老松さんのサイトを見ると、このお菓子はドライフルーツを混ぜ込んだ白あんを小豆の粒あんで包んで、そぼろ状の生地をつけて焼いたもの、とあります。この「そぼろ状の生地」というのは、材料に小麦粉や砂糖、バターや鶏卵が使われていることから、ケーキやクッキーといった洋菓子の生地であるようです。確かに食感はしっとりしたクッキー。

食べてみると、はじめはやはり、洋菓子の風味です。が、そのあとにあんこの甘みが、なんというか口の中でマーブル状に、そぼろ生地と交じり合いながら感じられます。べたっと来る甘みではなく、軽やか。そしてそこに、ドライフルーツの酸味がアクセントとしてやってくるのです!あ、これはパイナップル。これはレーズン、おお、オレンジピールも!!という風に。フルーツは食感としてのアクセントにもなっていて、これは楽しい!!あんことドライフルーツ、合いますね!!

どこが京風なのか…?と考えてみましたが、一般的な月餅はドライフルーツではなくナッツが入っていて、皮もそぼろではないですね。おそらく、老松さんオリジナルの月餅だから京風、そして何より、味わいが中国の物よりずっとあっさりしているから京風、という事なのかなと思いました。

とにもかくにも、和洋中が一緒になって楽しめる、複雑でいながらよくまとまった、豊かで贅沢な楽しいお菓子でした。今回は日本茶をあわせましたが、中国茶でもきっと美味しいだろうなと思います。

老松(北野店)

住所 : 京都市上京区北野上七軒
電話 : 075-463-3050
FAX : 075-463-3051
http://oimatu.co.jp/

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橘屋 左女牛井

左女牛井と書いて「さめがい」と読みます。友人が「とっても美味しいから!」と買って来てくれました。
第二次大戦時に建物疎開のため撤去されるまで存在した、京都三名水「左女牛井(醒ヶ井)」の名前をもつこのお菓子は、ご主人が丁寧に作ったどら焼き。井戸がお店の近くにあったんですね。

「京都らしい、はんなりした感じはないねん。質実剛健な…いうたらドイツ風のお菓子やね」
友人はそう言って、私にこのお菓子を手渡してくれたのでした。

ドイツ風の、どら焼き!!どんなんやろ?!

期待を胸に、早速いただきます。

特徴は、皮の分厚さ。これまで食べたどら焼きの中で、最も分厚いと言っていいかもしれません。しっかりした厚みとしっかりした甘み、そして卵の風味。素材の良さがよく分かります。京都の人はこういうの好きだろうな。

あんこは粒あん。栗が一つ入っていました。
このあんこ、色が黒いなという印象を持ちました。羊羹に近い黒みを帯びています。最近の甘さ控えめの傾向などどこ吹く風、しっかり甘くてしっかり煮込まれたのであろう、骨太なあんこです。

世の流れに関係なく、自分の良しとする味を妥協せずに作ったのがこの左女牛井なのだなと思いました。なるほど、そういう意味では質実剛健、確かに「ドイツ風」。

分厚い皮にはさまれた骨太なあんこ。全部を一口にほおばると、もうまるで、菓子パンを食べているかのようなボリュームです。しっかりと「食べた!!」という満足感が得られること請け合いのお菓子です。
橘屋
京都府京都市下京区油小路六条上るト味金仏町185番地
075-351-3456

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鶴屋吉信が作るどら焼きの形  つばらつばら

お茶席での生菓子や、「柚餅」「京観世」などのお菓子でおなじみの「鶴屋吉信」。

今回はそんなおなじみの老舗が作る焼き菓子(お店のサイトではそう分類されています)「つばらつばら」をご紹介。

「つばらつばら」というのは万葉集にも出てくる言葉で、「しみじみと、心ゆくままに、あれこれと」という意味を持つのだそうです。さて、そんな風雅な名前を持つこのお菓子は、一体どんなものなのかなと思って、食べてみました。

小ぶりな半月形をした、焼き菓子です。どら焼きの皮にあんこを乗せて、パタッと半分に折ったんですね。
今回紹介するのは通年販売の「つばらつばら」と、秋の京都地区限定発売の「つばらつばら 栗」。

まずは「つばらつばら」から。

個包装の封を切って手に取ると、皮がしっとりとしていることに驚きます。軽く濡れてるとさえ感じるほどです。
半分に割ってみると、「シャクッ」というような、皮が水分を含んでいるのが良く分かる音がしました。

食べてみると、皮は思ったより薄く、モチモチしていて、全体にしっかりとした力強い甘さを感じます。日本茶はもちろん、コーヒーなんかでもよく合う感じ。
中のあんこは粒あんです。硬くもなく、柔らかすぎもしない、皮の水分量に近い硬さです。そして、あんこ自体はそんなに甘くなくて、小豆の粒感が楽しめるような味わいでした。

このしっかりした甘さはどこから来るのかと、次は皮だけ食べてみました。
すると、こっちの方にしっかりとした甘さが付いているんですね。

原材料を見ると、砂糖、生餡、卵、水あめ、小麦粉、牛乳、もち粉、蜂蜜、寒梅粉、でん粉、とありました。
砂糖と生餡以外の材料が、皮に使われているのでしょうか。牛乳、もち米、蜂蜜…。なるほどと納得です。

「寒梅粉」と言うのは、餅を焼いて粉にした「みじん粉」を、ふるいにかけて細かくしたもの。これも、皮のモチモチした食感に一役買っているのでしょう。梅が咲くような寒い時期に作られるので「寒梅粉」という名前になったそうで、特に梅の味がするわけではなさそうです(笑)
このお菓子の皮を、一言で「どら焼きの皮」と言ってしまえばそれまでですが、やはりただの皮ではありませんでした。「つばらつばらの皮」と言いたくなるような、特徴のある皮だと思います。

それでは次に「つばらつばら 栗」を。
味わいは「つばらつばら」と同じですが、食べやすく、それでいてしっかり存在を感じることが出来るサイズの栗が入っているのが楽しいです。
こちらのあんこはこしあんでした。栗が入ると、その食感を邪魔しないようにこしあんなのだなあ、と感じ入りました。

普段の上質なおやつに、手土産にと出番の多いお菓子だと思います。
個包装だし、日持ちもするので、お土産としても重宝しそうですね。

鶴屋吉信(本店)

〒602-8434
京都市上京区今出川通堀川西入る

TEL (075)441-0105
FAX (075)431-1234

http://www.turuya.co.jp/index.html

 

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名付け親は豊臣秀吉! 長五郎餅本舗「長五郎餅」

学問の神様、菅原道真を祀る北野天満宮。そのすぐ近くに店舗を構え、毎月25日の北野天満宮の縁日「天神さん」の日には境内で茶店を開く長五郎餅本舗。

そのお店の名を持つ名物「長五郎餅」をご紹介します。

それは薄いお餅にこしあんを包んだシンプルなお饅頭。
大きさはピンポン玉くらいの、お饅頭としては結構小ぶりです。

シンプル、と書きましたが、材料も国産もち米、小豆、砂糖に澱粉と、シンプルこの上なし。澱粉っていうのは表面にまぶしてある片栗粉ですね。

お餅に豆が入っている訳でも、ましてや中にイチゴや栗が入っている訳でもない。
見た目も、昨今重視されている「インスタ映え」とやらはどこ吹く風、と言う感じの、潔いくらいのシンプルさです。
今回、このお菓子を紹介しようとしたものの、店頭でそのあまりにシンプルな姿を見た時、「インスタ映え」という言葉が一瞬頭をよぎって、決断に迷いが生じかけたくらいです(笑)

しかし…!!そのシンプルさを極めた姿の後ろには、姿とは対照的なストーリーが隠されているのです。

豊臣秀吉が全国をほぼ統一した頃。北野天満宮では、境内で河内屋長五郎が売っているお饅頭が美味しいと評判を呼んでいました。
そして1587年、今から430年前。秀吉が北野天満宮で北野大茶会を開きます。この時、秀吉がこのお餅を食べていたく気に入り
「以後、この餅を長五郎餅と名乗るべし」と言ったのだとか。

秀吉が食べた味を、今こんなにも気楽に味わえることに驚きつつ、この小さなお饅頭を食べてみます。
つまむとふにゃりと柔らかく、口にするとお餅が柔らかく程よい主張で伸びます。
中身は軟らかめの漉し餡。あんこ自体にしっかり甘みがついていて、漉し餡特有のサラリとした口当たりが心地よく味わえます。

食べた時の、全体としての感想は「実に、普通」。
そう、見た目同様、何か突出した特徴がある訳ではないんです。
だけど、お餅にこしあんを包んだ「お饅頭」としての味わいの要素をすべて、完全に高いレベルでクリアしている、という感じ。
すべてが同じレベルで揃っているからこそ「普通」だと思ってしまうけれど、その揃い方が相当ハイレベルなのです。

食べる人がこのお饅頭を見た時に抱く期待に、完璧にこたえてくれる。だから食べると、思わず
「そうそう、これこれ」
と言ってしまうのです。そして、小さいから思わず2個目に手が伸びる…。

考えてみれば、これほどシンプルなお饅頭で400年以上も人々に親しまれているのですから、「普通」であろうはずがありませんよね。天下人も愛でたこのお菓子、見かけたらぜひ一度、味わってみてください。

長五郎餅本舗
所在地   京都市上京区一条七本松西
電話番号  (075)461-1074(代表)

http://www.chogoromochi.co.jp/index.html

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農作業のおやつ! 中村軒 麦代餅

京都の西、桂離宮の側にある和菓子屋さん「中村軒」。
桂といえば中村軒、中村軒と言えば「麦代餅(むぎてもち)」が名物です。
今回はその名物「麦代餅」をご紹介。

パッケージには味わい深い絵が描いてあります。裏には麦代餅の説明が書いてありました。
それによると、麦代餅、というのは昔、農作業の合間の軽食として重宝され、お店から直接、田畑に配達されていたのだそうです。
支払いは農繁期が終わった後に、収穫された麦で支払ってもらっていたそうで、そこから「麦代餅」という名前になったのだとか。
物々交換ですよね~!

お餅とは別に、きな粉の袋が添えられていました。
これをかけて食べるようです。
ではさっそく。

お餅が、柔らかい…!!
その柔らかさは「びよ~ん」と伸びる感じの柔らかさではなくて、ふわふわした感じの柔らかさです。だけど、噛んでも噛んでも、しっかりと跳ね返ってくるような弾力のあるお餅で、この食感は初めてかもしれません。

中にはさんであるのは粒あんです。
この弾力のあるお餅に、もし水分が少なめのあんこがはさんであったら、さすがにちょっと食べにくいかと思うのですが、そこは水分が多めの、お餅にスッと馴染むようなあんこで、とてもバランスがいいように感じました。

このあんこだけを食べてみましたが、ほとんど砂糖の甘みを感じませんでした。ごく淡い色合いの粒あんです。
これがお餅と合わさって、さらにそこにきな粉の香ばしさがプラスされると、何とも言えない、ちょうど良い甘みになって口の中に「麦代餅」の味として広がるんですねえ。コラボってこういう事なのか、と妙に納得してしまいました。

このあんこは北海道産のあずきを使い、昔ながらのかまどで、薪の火で炊くのだそうです。今でも!
原材料も国産のもち米、砂糖、小豆、きな粉。
本当に昔ながらの材料と製法で出来たのがこのお餅で、昔、畑に配られていたのと同じ味わいなんでしょうね。

そう思うと確かにこの味わいは、「スイーツ」というよりは、農作業の合間に食べる「軽食」に近いなと思いました。お腹にもたまります。今、改めてパッケージを見ていましたら、商品名は「麦代餅ミニ」とありました。今回食べた麦代餅は、普通の和菓子のサイズですが、これがどうやら「ミニサイズ」であるようです。本当の麦代餅はもっと大きいんですね。と、なると本当に「軽食」の役割があったんだろうなと思います。

保存料などの添加物が一切使われていないので、作られた日が消費期限。個包装でもないので、夜には乾燥してお餅が固くなるのではないかと思います。

そんな訳で、「麦代餅」は非常に弾力のあるお菓子なので、上品に菓子切りなどで一口ずつ切って食べようと思っても、難しいです。畑で食べる気分でかぶりつくのが正解かも。ただしその場合、きな粉でむせる可能性がありますのでお気をつけて!

中村軒

京都市西京区桂浅原町61
(075)-381-2650

http://www.nakamuraken.co.jp/

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あんこ、好きなだけ!! 中村製餡所 最中セット

 

「製餡所」であんこが買える、という噂を聞きつけて、行ってきました「中村製餡所」!
場所は、学問の神様で有名な、北野天満宮のすぐそば、一条商店街の中です。

店内にショーウィンドーなどもなく、入った所で声をかけると、事務所からお店の人が出てきて対応してくださいました。
買ったのは粒あん500グラムと最中の皮10個分がセットになった「最中セット」。

いや~、この、あんこの入った、普通のペナペナした容器がいい!!最中の皮も普通の袋にモールで留めてあるだけ。過剰包装の撲滅を願う私としては、あんこと最中の皮だけの「正味」を買った、っていう感じがして、何とも嬉しいじゃありませんか。

早速、食べてみますよ~!
遠慮なく、ぐさ~っとあんこにバターナイフを突き刺して、最中の皮に思い切り盛ります!!

きゃ~!!幸せ!!

あんこは結構、硬めです。そして小豆の粒がよく残っている感じ。
食べると、これぞあんこ!っていう、どっしりとしていながらしつこくない、本当に「あんこのお手本」と言いたくなるような、いくらでも食べられそうな味わいです。

最中の皮の、パリパリとした食感、あんこの甘み。沢山あんこを盛ったから、幸福感がすごい!
最後はあんこの甘みと、最中の皮の香ばしい風味が一体となって、口の中に消えていきます。
ああ~、もう一個!!

あんこだけを、スプーンですくって食べてみました。
夏は冷やすと美味しいですね。

あんこを使った「和菓子」、となると、それぞれ個性あふれるものがありますが、この「あんこ」単体だと素直と言うか、妙な癖がないんだな、と思いました。
もちろん、あんことしての哲学というか軸というか、そんなものはびしっとあって、これだけでも本当に力強いものがあると思います。
だけど、このあんこを食べていると、
「これはバターと一緒にフランスパンにはさみたい」とか、「ぜんざいにしたい」、あるいは「かき氷に添えたら美味しそう」、「小さめのホットケーキに挟んだらどら焼きにならないかな?」、「衣をつけて焼いてたらきんつばに…」という風に、次々といろんなあんこのメニューが思い浮かぶのです。

そう、あんこって「素材」だったんですね~!!
そのままでも十分美味しいけれど、いろんなものと組み合わせてもっとおいしくなれる。
中村製餡所のあんこは、柔軟性と無限大の広がりを持ったあんこでした!

ちなみに、我が家は500グラムのあんこで、最中10個分には足りませんでした(笑)次は1キロ買って来ます!

中村製餡所

京都府京都市上京区一条通御前西入大東町88
TEL 075-461-4481
FAX 075-467-0061
http://www.nakamura-seiansho.com/

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京菓子のルーツ 亀屋清永 清浄歓喜団

今回は京菓子のルーツと言われる、清浄歓喜団を紹介します。

この清浄歓喜団は、奈良時代、遣唐使によって仏教とともに伝えられたお菓子「団喜」の一種で、当時の姿をそのまま残しているのだそうです。この姿には千年の歴史が詰まっているということに、まず驚きます。

こしあんに七種の香料を加えて米粉と小麦粉の皮で包み、ごま油で揚げてあります。揚げ菓子というのが珍しいですね。千年の歴史とはいえ、中身にあんこが使われるようになったのは、江戸時代から。昔は干した果物などが使われていたようです。

日本に伝わった当時から、密教のお供え物として使われていたのだそうで、現代も当時と変わらず、月の1日と15日に、お店の方が精進潔斎、つまり前日から肉や魚は食べないで、全身を清めてから作っておられるのだとか。

どことなく、宗教の香りがするのはそのせいなのかと納得しながら、お盆のこの時期にはふさわしいと思ったりもします。

さて、昔はとても庶民の私の口に入るような品ではなかったであろうこのお菓子、さっそく頂いてみましょう。
包みを開けるとふわっとごま油の香りがしました。期待が高まります。

食べ方にはポイントがあります。20分も揚げてありますから、なにせ硬いんです。底の部分に何かを刺して、まず二つに割ってから食べます。が…この通り、きれいに割るのは難しかった(苦笑)

食べてみると、あんこの風味や甘さよりも、ごま油と「7種の香」の風味が楽しめます。シナモン、クローブ、白檀、龍脳などが使われているらしく、まさにお香を食べている気分です。お香には「清め」の効果があり、八つの結びは八葉の蓮華、形は金袋になぞらえている、ということで、もう非常に格調高い、厳粛な気分になりました。

お香とごま油の香り豊かなこのお菓子、好みは分かれるところだろうと思います。
確かに、はじめは驚くかもしれませんが、食べるにつれて癖になるという、他にはない力を持ったお菓子です。

この清浄歓喜団を作っているのは日本で亀屋清永だけ。
本店は祇園、八坂神社の階段そばにあります。1617年創業ということで、今年でちょうど400年。お菓子もお店も、本当に長い歴史が詰まっています。

 
亀屋清永(本店)

〒605-0074
京都府京都市東山区祇園町南側534番地
代表電話 075-561-2181

http://www.kameyakiyonaga.co.jp/

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羊羹とは一味違います 満月 京納言

和菓子売場を歩いていたら
「羊羹とはちょっと違う味わいをお楽しみください」
というポップが目に入りました。何だろう?と興味を持って買ってみたのがこのお菓子。

満月、と言えば「阿闍梨餅」が大人気のお店です。阿闍梨餅、お好きな方も多いのではないでしょうか。
この頃では、阿闍梨餅で使われている小豆「丹波大納言」が不作のため、会社が定休日を作ったというのが話題になっていました。

そんな、満月こだわりの丹波大納言をふんだんに使ったお菓子が、この「京納言」。
名前の前には「蜜漬け」と書いてあります。

商品紹介では「蜜漬けにした大粒の丹波大納言を、漉し餡と寒天でつなぎ棹物に仕上げました」とあります。

パッケージはこんな感じです。

持つとずっしり重い。
もう、この「ずっしり」した感じは棹物特有のものですね。過剰包装とは正反対で嬉しくなってしまいます。

箱には「小豆本来の風味と生菓子特有の湿度を持った棹菓子」と書いてあります。

なるほど、袋から出すときに、水羊羹にも似た蜜が滴りました。これが「湿度」なのでしょうか。たしかに羊羹にはないものですね。

さて、いただきます。見た目はほとんど羊羹ですが、切る時、若干、羊羹よりも柔らかかった気がします。

食べてみての第一印象は
「つまり、練っていないのだな」
でした。
羊羹は、あんこを練って作りますが、これはそうじゃない。いうなれば
「蜜漬け小豆と漉し餡の寒天寄せ」
とでも言ったらいいでしょうか。だから、羊羹の様に固まってはいるけれど、みっしりした味わいじゃないんです。どこか柔らかく、軽やか。色も、羊羹よりは赤みがあるように感じます。

そして、中に入っている小豆が美しい!一粒一粒がしっかりしています。一粒取り出してみましたら、つやっと光る、本当にきれいな小豆でした。皮がしっかりしていて美味しい。これが、このお店がこだわって、定休日まで作ってしまった丹波大納言。う~む、と唸ってしまいました。

味わいも硬さも、これはちょうど羊羹と水羊羹の間。
ありそうでなかった味わいです。

私が見かけたポップに偽りなし、でした。確かに
「羊羹とはちょっと違う味わい」
です。

満月

〒606-8202
京都府京都市左京区鞠小路今出川上ル

TEL 075-791-4121
FAX 075-712-2-6885
フリーダイアル 0120-24-7373

http://www.ajyarimochi.com/index.html

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鼓月 極上 本、水羊羹

夏になると、がぜん水羊羹が恋しくなりますね!
今回紹介するのは、京都では千寿せんべいでおなじみ、鼓月の水羊羹。
その名も極上 本、水羊羹です。

容器はまるで、普通の棹物の羊羹が、そのままプラスチックに入ってしまったかのような感じです。
底に突起が2つあって、そこを折ってからお皿に出して食べます。
ま、要は「プッチン」するわけですね。

 

お皿につるつると出てきた羊羹を切り分けつつ、早速いただきます。
羊羹の紹介文には
「小豆皮むき餡ならではの、さらりとしたなめらかなくちどけを極めた水羊羹」
とありますが、これは本当に、ものすごくあっさりとしています!!

小豆のアクというか、雑味が極限までそぎ落とされて、その分小豆そのものの味わいが際立って感じられます。軽いけれど、物足りなくはない。小豆の芯の味だけがしっかりと味わえるのです。かなり、晒してあるのでしょうね。その小豆の味を邪魔しない甘みが絶妙です。サラリと消える後味が、何とも上品!!
そして何より、水羊羹ならではののど越しが絶品です。

このお菓子の一本のサイズは、縦18cm、横4cm、高さ3cmと、ちょっと細身の羊羹くらいのサイズだと思うんですが、二人であっという間に一本食べてしまいました。

いやこれは、一人で一本くらいはつるつるっと食べてしまえると思います。
グッとくる甘みとサッととはける後味。つるりとしたのど越し、そして冷たさ。すべてが癖になりそう!!

子供の頃、ホールケーキを一人で食べたい、っていう夢を持ってた人もいるかと思いますが、今の私の夢は、この水羊羹を一人で一本食べたい!ってことです(笑)

水羊羹はこの時期、沢山あるかと思いますが、ちょっと一線を画する一品です。

鼓月 (本店)
住所
〒604-8417
京都市中京区旧二条通七本松西入ル
(千本通出世稲荷前交差点 西へ400m)

TEL
075-802-3321

FAX
075-802-3320

https://www.kogetsu.com/