小豆と和菓子が主役のライフスタイルマガジン

餡の味は何で決まるのか――――甘さ以外の味を知って、好きな餡をみつけよう。――――

餡の味は何で決まるのか――――甘さ以外の味を知って、好きな餡をみつけよう。――――

餡菓子はとってもシンプル

小豆と砂糖、シンプルな材料しかつかっていないけれど、あんこの味の幅は、店ごと、そして家庭ごとに、ちがってくるのが奥深いですね。

小豆と砂糖、シンプルな材料しかつかっていないけれど、あんこの味の幅は、店ごと、そして家庭ごとに、ちがってくるのが奥深いですね。

餡菓子は、小豆と砂糖と皮だけで成り立つシンプルな菓子です。
たくさんの和菓子店が、美味しさを追求し、独自の信念をもって餡をつくっているなかで、あなたは、自分の好きな餡の味を、もう見つけていますか?
餡の味は、ただ甘いと表現するだけにとどまりません。
和菓子店によって、大切にしている風味が違います。

あなたに、自分の好きな餡の味をみつけてもらいたい。

そこで、伝統的な製法と味をいまも守っている榮太樓總本鋪の金鍔の餡づくりを例としてご紹介することで、餡の味にはどんな要素がはいっているのか、そして、和菓子店が大切にしている餡の味の決め手はどんな要素からつくられるのかを、垣間見てみましょう。
あなたの、餡の味の世界の表現をひろげるきっかけにしていただけると嬉しいです。

餡の味を構成する要素にはどんなものがあるのか

餡は、材料となる小豆がもつポリフェノールとタンニンの味を含んでいます。
ポリフェノールとタンニンのバランスのポイントが、和菓子店によってそれぞれ異なります。
ポリフェノールとタンニンはそれだけでは渋いものです。この渋みの調整を、小豆をあんこにしてゆく段階で渋切という工程でおこないます。

渋切(しぶきり)または渋抜(しぶぬき)ともいう

ポリフェノールとタンニンの渋みは、砂糖と合わさることで、餡の旨味にかわります。

また、使用する砂糖の種類によっても餡の旨味はかわります。
さらに、砂糖そのものが製餡の段階でこげるおいしさも含まれているので、製餡のときの火加減や火にかける時間も、味の決め手にかかわってきます。

店独自の味を引き出すために和菓子店はどんな工夫をしているのか

気候や生育環境によって、小豆に含まれるポリフェノールとタンニンの含有量はかわまりす。

ですので、どの産地のどの畑の小豆を選ぶかという点からも、和菓子店の味はかわってきます。
また、和菓子店は、製餡段階の渋切工程を独自に調整するノウハウをもつことで、ポリフェノールとタンニンをどこまで残すのかを決めています。

たとえば榮太樓總本鋪の餡の味

榮太樓總本鋪の金鍔の餡は、旨味を濃くしっかりした味にするために、渋切は少なめにされています。

ポリフェノールとタンニンを比較的残すためですね。
そして、砂糖のおいしさを出すために、職人が鍋につきっきりで、砂糖がこげるおいしさをコントロールしています。
なので、餡の色は、濃い目です。

丸い金鍔。餡の色が黒くてしっかりした味です。

砂糖の甘味以外の旨味ポイントをみつけて!

餡は、小豆と砂糖だけのシンプルな材料からできています。
砂糖の量が多い、少ないというだけで、餡の味が、濃いとか、あっさりしているとかがきまるわけでないのですね。
餡の味の決め手に、いろんな要素があることを心にとめて食べてみると、甘い、甘くない以外の味も、きっと感じていただけます。
あなたの好きな餡の味、みつけていただけるきっかけになると嬉しいです。

執筆 和田美香
取材協力 株式会社榮太樓總本鋪 細田将己様  http://www.eitaro.com/

専務取締役 細田将己様

専務取締役 細田将己様

取材日 Oct,20,2016

 

榮太樓總本鋪ご紹介

梅ぼ志飴

梅ぼ志飴

 

 

 

 

 

金鍔がルーツの、江戸菓子からつづく老舗の和菓子店。創業当時からの、余計なものを入れない、シンプルな材料と味にとことんこだわる理念を大切に守りながらも、変革を恐れない日本を代表する和菓子店として、梅ぼ志飴や、甘名納糖、あんみつ、果汁飴など、時代にあわせた新しい提案もくわえさらに深化しつづけています。
http://www.eitaro.com

ABOUT THE AUTHOR

Azuki編集部編集長和田 美香
むくみやだるさで仕事も子育ても苦しかったとき、小豆玄米ごはんや、オリジナルの小豆シリアルを毎日食べることで、調子をとりもどす経験をする。もともと美容業界で働いていており、内面から輝く美容には、毎日の食も大切と実感していたことから、小豆のよさを世界の女性に伝える大使としてAzuki.tokyoの活動を始める。
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