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榮太樓總本鋪の江戸開業の頃

榮太樓總本鋪の江戸開業の頃

東京、日本橋の榮太樓總本鋪は、
金鍔から始まった老舗和菓子店として知られています。

榮太樓總本鋪が日本橋に開業した頃についてお話しくださったのは、細田将己さんです。

開業者の幼名が栄太郎

榮太樓總本鋪が、いまの日本橋店の場所に店を構えたのは、1857年、江戸時代後期のことです。
開業したのは、細田安兵衛三世。
細田安兵衛三世は、幼名を栄太郎といい、幼少のころから家族の一員として、菓子職人だった父の商いを助け、働いていました。

細田安兵衛三世(幼名 栄太郎)が二十歳のとき、菓子業を営んでいた伯父の初代細田安兵衛と、父の二人を、流行り病でなくしてしまいます。
家族だけでなく、伯父が襲名していた本家の跡目もつぎ、養ってゆくことになった栄太郎は、このときから、細田安兵衛を名乗ります。

日本橋のたもとで屋台をひく

榮太樓総本鋪日本橋本店の店頭にある復元屋台です。

榮太樓総本鋪日本橋本店の店頭にある復元屋台です。

屋台をつかって、細田安兵衛三世が金鍔や大福を売っていたのは、日本橋の南詰、東側、いまの西川ビルとコレド日本橋の間あたりでした。
幼少のころから父を手伝って働いていたので、家督を継いでからも、屋台で売る金鍔は、「栄太郎の金鍔」として名がとおっていたそうです。

この頃、日本橋には、魚河岸がありました。
細田安兵衛三世(幼名 栄太郎)が、屋台で菓子をうっていたときに、贔屓にしてくれたのは、魚河岸で身体をはって働く男たちや商人たちでした。
仕事の合間や帰りがけに、おいしいあんこでエナジーや栄養を補給しようと、金鍔をもとめに立ち寄り、小腹を満たしていたんですね。

感謝の気持ちをこめて幼名を店名に

屋台で売られていた金鍔は、気前がいいと評判だったといいます。
あんこがたっぷりはいってるし、甘くておいしいと。

うまい金鍔つくってるし、親父を亡くしてからもがんばってるしと、日本橋界隈の方にかわいがられ、日本橋の西河岸町に小さな店を構えるようになったのが、細田安兵衛三世25歳のときでした。

これが、いまの榮太樓總本鋪の始まりです。
お店の名前は、金鍔を屋台で売っていたときにかわいがってくださった人たちが、店を構えてからも変わらず「栄太郎の金鍔」と言ってくださるので、日本橋界隈の方への感謝の気持ちを忘れないようにと、幼名をとって「榮太樓」としました。

開業当初の想いをひきつぐ

榮太樓總本鋪日本橋店の入り口ドアをはいったすぐ足元に石畳を目にしていただけます。この石は、江戸時代の開業の頃、店頭にあった御影敷石を用いたものです。真鍮製目地は、写真では見えづらいのですが、店頭でその御影敷石を囲むように配されています。

榮太樓總本鋪日本橋店の入り口ドアをはいったすぐ足元に石畳を目にしていただけます。この石は、江戸時代の開業の頃、店頭にあった御影敷石を用いたものです。真鍮製目地は、写真では見えづらいのですが、店頭でその御影敷石を囲むように配されています。

いまも、お客様への感謝の気持ちと、お客様が求める美味しい味を追求しつづける想いを、常に忘れないようにと、榮太樓總本鋪日本橋店の入り口には、江戸の開業当時をしのぶ面影が残されています。
入口ドアの敷居をまたぐとすぐ、足元に、4畳半ほどの真鍮製目地で囲われたところがあります。そこは、1857年開業当時、お客様がはいられお買い物をされた範囲を示しています。

 

 

 

 

 

丸い金鍔

いまでも榮太樓總本鋪では、開業当時からの想いをひきつぎ、昔とかわらない製法で、開業当時とかわらない刀の鍔のかたちの丸い金鍔をつくり続けています。

ぜひ、日本橋へゆかれるときは、丸い形の金鍔を召し上がりながら、日本橋本店の石畳と、そして江戸開業当時をしのばせる屋台も、ご覧になってみてください。

 

 

 

 

取材協力 株式会社榮太樓總本鋪 細田将己様 http://www.eitaro.com/

専務取締役 細田将己様

専務取締役 細田将己様

取材日 Oct,20,2016
編集  和田美香

 

榮太樓總本鋪ご紹介

梅ぼ志飴

梅ぼ志飴

 

 

 

 

 

金鍔がルーツの、江戸菓子からつづく老舗の和菓子店。創業当時からの、余計なものを入れない、シンプルな材料と味にとことんこだわる理念を大切に守りながらも、変革を恐れない日本を代表する和菓子店として、梅ぼ志飴や、甘名納糖、あんみつ、果汁飴など、時代にあわせた新しい提案もくわえさらに深化しつづけています。
http://www.eitaro.com

ABOUT THE AUTHOR

Azuki編集部編集長和田 美香
むくみやだるさで仕事も子育ても苦しかったとき、小豆玄米ごはんや、オリジナルの小豆シリアルを毎日食べることで、調子をとりもどす経験をする。もともと美容業界で働いていており、内面から輝く美容には、毎日の食も大切と実感していたことから、小豆のよさを世界の女性に伝える大使としてAzuki.tokyoの活動を始める。
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