小豆と和菓子が主役のライフスタイルマガジン

小豆を食べると美容にいいわけ

小豆を食べると美容にいいわけ

健康にいいものは、美容にもいいと、なんとなくおもっています。

ポリフェノールや、デトックスと聞くだけで「よさそう」とおもってしまいますが、どう良いのか、なぜ良いのか、詳しく人に話せませんでした。

そこで、特に「美容」の面に絞って、「小豆を食べると美容にいいわけ」を、小豆博士の加藤淳先生から、3つのポイントに絞ってお話しをおききしました。

 

加藤先生が場長を務めておられる道南農業試験場。シンボルツリーのユリノキが建物の前にあります。撮影2018年。

加藤先生が場長を務めておられる道南農業試験場。シンボルツリーのユリノキが建物の前にあります。撮影2018年。

小豆が美容にいいわけ その1  ポリフェノール

 

北海道産小豆を分析すると、ポリフェノールが赤ワインの1.5倍から2倍ぐらい入ってます。

ポリフェノールの役割は、健康機能性から言うと、メタボリックシンドロームに関わるような、高血圧だとか糖尿病だとか、または、中性脂肪の抑制効果があります。

だから、小豆ポリフェノールを継続的に摂取するといいですよ、という話をしています。

 

ポリフェノールは、もう一つ、抗酸化活性という特性があります。

そもそも抗酸化活性とは何かというと、美容の話題だと、「アンチエイジング」のご説明につながります。

アンチエイジングというのは、老化の反対ですね。

どうすれば美しい状態を保てるのかという関心に対して、アンチエイジングをうたう化粧品では、美肌効果を追求するわけです。

つまり、肌の老化を防ぎますよと、化粧品ではアンチエイジングでよく言われます。

けども本当のアンチエイジングというのは、細胞の老化を防ぐことを指します。

 

では、細胞はどうして老化するのか?

ひいては、細胞だけじゃなくてその細胞の集まりであるわたしたちのカラダ全体も、どうして老化するのか?

 

そもそも、老化の原因は、活性酸素なんです。

人間も動物も、呼吸をします。呼吸をすると、酸素を吸って、二酸化炭素を排出します。

吸った酸素のだいたい2%ぐらいが、活性酸素にかわります。

その活性酸素というのは一定のレベルまではいい働きもしてくれ、たとえば病原菌やウィルスを殺すといった役割もしてくれます。

でも、活性酸素は、溜まりすぎると細胞を錆びつかせ、細胞を老化させるのです。

鉄が酸素と結びつくと、酸化鉄になって赤さびになるのと同じです。

細胞の働きが悪くなるといえます。

 

遺伝子の場合だと、遺伝子を傷つけ、ガンの引き金になる。

細胞の場合は、活性酸素を受けることによって、細胞の老化が進む、または細胞膜をつくる脂質が酸化します。

よく、悪玉コレステロールといわれている LDLコレステロールも、そのままでは別に悪さはしません。

LDLコレステロールが酸化することによって、酸化したLDLコレステロールが血管の表面に溜って、そして血管にプラークを作る、だから動脈硬化が発症するということになるのです。

つまり、全ての引き金は、活性酸素による酸化なのです。

 

このことに対応するため、人間の体の中には、酸化を防止する酵素があります。

これは元々そなわっているものです。

カタラーゼとか SODという酵素です。

酵素があるので、ある程度活性酸素が入ってきても、消し去ってくれます。

 

でも残念なことに、もともと人間が持つ酵素が働くピークは20代なんです。

40代を過ぎると、急激にその酵素の働きが落ちてくるんですよ。

年をとったら老化するというのは、体に入ってきた活性酸素を取り除く力が衰えてきたから、細胞の老化が進んでくるといえるのです。

細胞が老化すると、それに伴って色々な所に老化に伴う症状がでてきます。

それが皮膚に出てきたら、シミとかシワとかいわれます。

それが体の中で出てくると、いわゆる生活習慣病になったりします。

それが関節に出てくると、関節炎になったりします。

いろいろなことの最初の引き金は、活性酸素を体の中から除去しきれずに、それが溜まることによっておきるのです。

 

では、40代を過ぎたら、酵素の働きが落ちるので、老化は仕方がないのかというと、そうではありません。

例えば、80代のお年寄りの方を見ても、すごく若々しい方もいらっしゃります。

また、年齢が同じだからといっても、同じだけ老化しているわけでもなく、人によっては全然違う年齢に見えたりもします。

それは、その人の身体のなかに、活性酸素を取り除く力が、どれだけあるかがあらわれているのです。

 

そこで、です。

人間の体の中にある、活性酸素を取り除く酵素が衰えてきたとしても、食べ物から取り入れて活性酸素を取り除くことができるという話しで、やっと小豆のもつポリフェノールにつながります。

 

活性酸素を取り除く食べ物の成分というのが、ポリフェノールであったりビタミンCであったり、ベータカロテンであったり、ビタミン E であったりします。

野菜をいっぱい食べましょうというのは、ベータカロテンやビタミンCなどの活性酸素を取り除くものを、口から、たくさん身体のなかに摂りいれましょうってことなんです。

「豆類の抗酸化活性の比較」(原図 加藤淳 2012年)

「豆類の抗酸化活性の比較」(原図 加藤淳 2012年)

で、活性酸素を取り除く食べ物の成分の中で最強なのが、ポリフェノールなんです。

ポリフェノールは、活性酸素を取り除く力が、とても強いでのです。

だから、ポリフェノールが注目されているわけです。

で、そのポリフェノールが一番多く入ってるのが小豆です。

 

そういう流れで、特に抗酸化作用の高い北海道産の小豆を食べてくださいね、ということにつながります。

日本の小豆の90%以上が、北海道生産だから、日本産小豆をたべるといいというのは、ここにつながるわけですね。

ポリフェノールは、老化の引き金となってる活性酸素を取りのぞいてくれる。

だから、ポリフェノールを豊富に含む小豆を食べることで、身体の外から抗酸化作用を取り入れ、老化をくいとめることにつながります。

なので、身体にいいものとして、小豆を継続的にとってくださいね、ということなんです。

 

スポット的にたくさん食べて、その活性酸素を一時的に消したからといっても、そのときだけです。

活性酸素は、毎日できます。

だったら、ポリフェノールは、すこしずつ、毎日継続的に摂る方がいい。

和菓子を毎日食べられなくても、日常的に小豆をお料理としてたべることでこつこつポリフェノールを摂取できますよ、とお勧めするわけです。

 

小豆が美容にいいわけ その2 プレバイオティクスで腸内環境を改善

 

プレバイオティクスも、美容だけに関係するものではなく、健康全てに関わるものです。

プレバイオティクスというと、腸内細菌の餌です。

人間の健康や美を維持するために、腸内細菌のなかの善玉菌はすごく大きな役割果たしています。

すこし前まで、人間の免疫機能はリンパ系の免疫が主につかさどっていると考えられていました。

ところが近年20年ぐらいで、免疫は、小腸免疫のほうが、人間の健康や美容に寄与する割合が高いとわかってきました。

小腸免疫はなにかというと、小腸の中にある免疫細胞と、加えて、腸内細菌、つまり善玉菌です。

 

腸内細菌は、人によっても、年齢によっても変わってきます。

腸内細菌は、その数もさることながら、重要視されるのは、その多様性とバランスです。

これを腸内フローラといいます。

腸内フローラによって人間の健康状態も変わってきますし、肌の状態も変わってきます。

なので、美容のためには、その腸内フローラを健全に保つ必要があり、そのためにはどうしたらよいかのかということになります。

 

結論からいうと、腸内細菌、つまり善玉菌がたべる餌を、人間が口から摂りいれることにつきます。

腸内に住む善玉菌にとって餌にならないような、いわゆるジャンクフードを食べてるいると、悪玉菌が増えてしまいます。

悪玉菌が増えると、免疫機能も衰え、活性酸素を取り除く力も衰え、老化が早くすすみます。

美容にもよい腸内細菌の状態を維持してゆくために、腸内細菌の餌になるものを人間が口から摂り入れましょう。

その善玉菌の餌のプレバイオティクスとなるものを、食べましょうということになるのです。

食物繊維含有量の比較(原図 加藤淳 2012年)

食物繊維含有量の比較(原図 加藤淳 2012年)

プレバイオティクスとしてどんなものがいいのかというと、食物繊維とオリゴ糖です。

 

小豆には、オリゴ糖となる、スタキオース(4糖類)やラフィノース(3糖類)が含まれています。

この2つのオリゴ糖を、人間は腸で消化できません。

人間の腸のなかにいる、腸内細菌の餌になるわけです。

プレバイオティクスは、お腹のなかの腸内細菌、つまり善玉菌を元気にするのです。

 

腸を元気にするといえば、人間のエネルギーにはならない、食物繊維もそうですね。

食物繊維も、人間が消化できないので、昔はカスと言われていました。

でも、デトックス効果も期待できることがわかりました。

小豆に含まれる食物繊維の9割が、水に溶けない食物繊維です。

水に溶けない食物繊維なので、お腹の中で糖分や脂肪などを吸収またら吸着して、便として排出してくれます。

小豆は、腸内細菌を元気にするプレバイオティクスを含み、小腸の免疫機能を元気にしてくれる。

そして、不溶性食物繊維がごぼうの3倍ふくまれているので、大腸の有害物質を吸着して排泄するデトックス効果も期待できる。

このように、内面から輝く美容に、小豆のオリゴ糖と、食物繊維が役立つのです。

 

小豆が美容にいいわけ その3 美肌に守りと再生で効く

 

美肌というと、シミやしわがない状態をさします。

シミやしわがどうしてできるのかというと、その原因は紫外線です。

紫外線を浴びて日焼けしても、若い頃は何日かすれば治りますよね。

それは、さきのポリフェノールのところでお話ししたように、体内の酵素活性が高いので回復できるのです。

でも年をとると、紫外線をいっぱい浴びたあと、そのまま放置しケアをしないと、シミやシワが増えます。

それは紫外線が、活性酸素の発生源だからです。

 

紫外線を浴びることによって皮膚の中で活性酸素がたくさんできてしまい、それをそのまま放置しておくとシミシワになるわけです。

皮膚にうけた活性酸素を除去するためには、皮膚の外からケアするというアイデアもありますが、内側からケアするのがポリフェノールです。

体内からとりこんだポリフェノールが、紫外線でできた活性酸素を取り除いてくれることによって、シミシワの発生を抑えてくれます。

そのとき、小豆のポリフェノールも、効果が非常にあります。

 

もう一つ美肌のために、内側から働く小豆効果として、小豆に豊富に含まれるビタミン B 群を忘れてはいけません。

ビタミン B 2、 B 6というのは、皮膚や髪の再生に関わっているビタミンです。

つまり、皮膚や毛髪の新陳代謝をうながすのです。

 

ポリフェノールで活性酸素をとりのぞいて、ビタミンB群で新陳代謝をよくする。

このダブルの働きで、小豆をたべると美肌効果が得られることが期待できるわけです。

 

加藤先生、小豆が美容にいいわけを、3つのポイントからお話しいただきありがとうございます。

Q <azuki magazine>  小豆は美容や健康にいいよ話すと友人に話すと、それってどれぐらいとればいいのと、必ず聞かれます。どう答えたらいいのでしょうか。

 

厚生労働省が出している食品成分表には、ポリフェノールは載っていません。

だから、どれぐらいとったらいいという基準値もなのです。

なので、いまは、実験データしかないことになります。

 

わたしは、15年前に、全国和菓子協会がつくった小豆茶をつかって、人に飲んでもらう実験をおこないました。

和菓子協会さんがつくった小豆茶は、1缶175グラムのなかに、105mgと一定のポリフェノールがはいっています。

北海道産小豆100% 無糖 あずき茶 175g×30缶  東京和生菓子商工業協同組合販売

この小豆茶をつかい、3年間試験を行いました。

最初の年は、被験者としてボランティアの方を32名集め、1日のなかで、朝昼晩、食事の度に飲んでもらいました。

1日3回飲むことを、4週間続けていただきました。

 

色々調べていくと、血液検査の項目から、健康への効果が出ることがわかってくるわけです。

そのときは、主にメタボリックシンドロームの予防という観点での実験でしたが、わたしたちは、1日、約300ミリグラム以上のポリフェノールを摂るのがいいと導き出しました。

ポリフェノールの1日の摂取量は、300から500ミリグラムの範囲での摂取が理想だと考えています。

なので、さきほどの和菓子協会の小豆茶でいうと、1本のなかに105グラムのポリフェノールがはいっていますので、3本飲むと315ミリグラム摂取でき、ちょうどいいわけです。

 

今回は、写真撮影担当に、編集部の岡田尚子が取材に同行し撮影担当してくれました。先生のお話しはとてもわかりやすく、引き込まれると、立って撮影しながら先生のお話しを聴いていた岡田も言うぐらい、先生のお話しはわかりやすく、そして興奮しました。ぜひ、加藤先生には、小豆をひろめる頂点の方として、テレビやメディアにたくさん出ていただきたいです。加藤先生のわかりやすい語り口から、さらに小豆のファンが増えますように。

今回は、写真撮影担当に、編集部の岡田尚子が取材に同行し撮影担当してくれました。先生のお話しはとてもわかりやすく、引き込まれると、立って撮影しながら先生のお話しを聴いていた岡田も言うぐらい、先生のお話しはわかりやすく、そして興奮しました。ぜひ、加藤先生には、小豆をひろめる頂点の方として、テレビやメディアにたくさん出ていただきたいです。加藤先生のわかりやすい語り口から、さらに小豆のファンが増えますように。

加藤先生ありがとうございました。

いままでは、「抗酸化作用があるからいい」と、ポリフェノールをなんとなくいい奴と思っていましたが、今日やっと、しっかりその働きを理解できました。

野菜をたくさん食べたほうがいい理由も、わかりました。

身体のなかの抗酸化作用を期待するからということにもつながるのですね。

小豆もそして野菜も、いろいろな種類の食物を摂取したほうがいいとういう健康指導の理由も、これですごく納得しました。

小豆を食べると健康にも美容にいいとしっかりわかると、もう毎日食べるしかないですね。

 

取材 2018年6月18日

加藤淳博士

加藤淳博士

<取材協力>
加藤 淳 様

地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 道南農業試験場 場長。農学博士。
北海道帯広生れ。帯広畜産大学大学院修士課程修了。北海道立中央農業試験場、北海道立十勝農業試験場、オーストラリア・クイーンズランド大学で豆類の品質・加工適性などを研究。
「あずき博士」として、講演活動や小豆をはじめとした豆の普及に幅広く取り組んでいるほか、世界でも小豆の第一人者として国際雑穀会議などにて研究発表活動も精力的に行う。主な著書に、『「あずき」のチカラはこんなにすごい!』(ロングセラーズ)、『小豆の力』(キクロス出版)など。監修に『あずき水ダイエット』(宝島社)など。

日本食品成分表2018 七訂 電子版付(本表・アミノ酸成分表・脂肪酸成分表・炭水化物成分表)
医歯薬出版

北海道産小豆100% 無糖 あずき茶 175g×30缶
東京和生菓子商工業協同組合

加藤淳博士の著書たくさんあります。

ABOUT THE AUTHOR

Azuki編集部編集長和田 美香
むくみやだるさで仕事も子育ても苦しかったとき、小豆玄米ごはんや、オリジナルの小豆シリアルを毎日食べることで、調子をとりもどす経験をする。もともと美容業界で働いていており、内面から輝く美容には、毎日の食も大切と実感していたことから、小豆のよさを世界の女性に伝える大使としてAzuki.tokyoの活動を始める。
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