小豆と和菓子が主役のライフスタイルマガジン

小豆のルーツと、いま世界に広がる小豆、これからの小豆

小豆のルーツと、いま世界に広がる小豆、これからの小豆

少し前まで、小豆の原産地は、中国のヒマラヤ山脈のすそ野の地域で、そこから日本をはじめ各地に広がっていったいう説が主流を占めていました。

とはいえ、日本にも、縄文時代の遺跡発掘の成果のなかに小豆も出てきており、日本が原産という説もありました。

世界的な小豆研究の第一人者、あずき博士の加藤淳先生から、小豆のルーツと、小豆の伝播、これからの小豆という視点でお話しをいただきました。

 

小豆のルーツをDNAからみる

DNAからみた、最新の研究成果では、中国で育つ小豆のDNAと、日本で育っている小豆のDNAはかなりかけ離れているため、中国の小豆と日本の小豆はまた違った生れの種類のものであるという説が有力なのだそうです。

中国の小豆と、日本の小豆と、煮える時間が違ったりするうえ、味覚に敏感な方は、仕上がりの味もまた違ったものに感じるそうです。
それは生育環境が違うというだけでなく、DNAと言う観点からも、別物といえるということに、なんだかとても納得しました。

 

今の世界の小豆の産地

今、世界の小豆の産地は、中国、台湾、韓国、カナダ、オーストラリア、そして日本です。

少し前まで中国は日本向け輸出用にも小豆を作っていましたが、人口の爆発的な増加により現在中国は、中国国内での消費量をまかなうために、だんだん輸出はされなくなってきています。

カナダ、オーストラリアで生産される小豆は、日本へ輸出しお金を稼ぐ作物として栽培されています。

 

カナダやオーストラリアの小豆のルーツ

もともと、小豆がなかったところに、どうやって小豆がカナダやオーストラリアで育つようになったのか。
それは、日本から小豆を持ち込んで栽培するようになったのが始まりだそうです。

特にオーストラリアの小豆は、日本の品種改良の過程で出てきたもののなかで、オーストラリアの土壌と気候に合うものがもちこまれ、今育っているのだそうです。

なので、現在、東アジア以外の世界で育っている小豆のルーツは、日本から世界に広がっていったといっても過言では無いのだなと感じました。

 

日本の小豆の特徴

日本産小豆の特徴は、消費目的に合致する方向で生産ならびに品種改良されてきました。
和菓子に向いた小豆が主流です。

甘くないと小豆っぽくないという人と、豆が甘いと食べられない人がいますね。

甘くないと小豆っぽくないという人と、豆が甘いと食べられない人がいますね。

なので、カナダやオーストラリアで作付されている小豆も、日本の和菓子市場に合ったものとなっています。

和菓子の餡用途に向く小豆として、次の2つの点が特に追求されています。

1   粒が大きいこと
2  粒が黒ずんでいなくて赤いこと

 

日本で進む小豆の品種改良の方向

小豆の品種改良も、まだまだ進められています。
和菓子に合致した条件を満たすことに加え、さらに、次の3つの点が、品種改良で追及されています。

a 土壌から感染する病気により強くなること
b 変動する気候にあうこと
c 小豆のもつ機能がより強化されること

小豆の健康機能がより強化された品種が、世界に広まって、スーパーフードとしての小豆が認知される日も、近い将来すぐ来るのではと、世界地図を眺めながら心強く感じたのでした。

和田美香

2018/2/2取材

<取材協力>
加藤 淳 様

加藤淳博士

加藤淳博士

地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 道南農業試験場 場長。農学博士。
北海道帯広生れ。帯広畜産大学大学院修士課程修了。北海道立中央農業試験場、北海道立十勝農業試験場、オーストラリア・クイーンズランド大学で豆類の品質・加工適性などを研究。
「あずき博士」として、講演活動や小豆をはじめとした豆の普及に幅広く取り組んでいるほか、世界でも小豆の第一人者として国際雑穀会議などにて研究発表活動も精力的に行う。主な著書に、『「あずき」のチカラはこんなにすごい!』(ロングセラーズ)、『小豆の力』(キクロス出版)など。監修に『あずき水ダイエット』(宝島社)など。

ABOUT THE AUTHOR

Azuki編集部編集長和田 美香
むくみやだるさで仕事も子育ても苦しかったとき、小豆玄米ごはんや、オリジナルの小豆シリアルを毎日食べることで、調子をとりもどす経験をする。もともと美容業界で働いていており、内面から輝く美容には、毎日の食も大切と実感していたことから、小豆のよさを世界の女性に伝える大使としてAzuki.tokyoの活動を始める。
Return Top