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和菓子に使われる餡子の違い、分かりますか?

和菓子に使われる餡子の違い、分かりますか?

美と食のライター 岡田尚子です。
2017年10月8日 よく晴れた日曜日、京都「無鄰菴」でazukiイベントが行われました。
老舗の製餡所様にお越しいただき、製餡にまつわるお話を伺うことが出来ました。
多くの餡子好きな方にお集まりいただき、
「これはどの和菓子に使われる餡子でしょう?」
とクイズ形式にして、真剣に楽しく餡子の食べ比べをお楽しみいただきました。

国の名勝に指定された京都「無鄰菴」で様々な種類の餡子を食べ比べてみて、
和菓子によってこんなにも餡子を変えるものなのか、と感動した一日でした。
そもそも企画の段階で編集長の和田に、
「どら焼き用の餡子と最中用の餡子はどう違うのか、製餡所様にお聞きしたい!」と
嘆願していた岡田でしたので、当日を心待ちにしておりました。

お話を伺ったのは
株式会社 北條製餡所 開発部 部長 堀井様です。

和菓子による製餡の違い

基本的には小豆・水・砂糖で作られる餡子を、細やかな配慮と多様な製造法で
和菓子毎に七変化、製餡されていることに驚きます。

まず、お持ちいただいた餡子の中で1番ずしりと硬く、糖度の高かったあんこがあります。
何用の餡子だったと思われますか?
水分量が少なく、糖度も高く、硬いあんこは…そう、最中用です。
最中の皮は湿気ていては、価値が下がってしまうのです。ですので、水分が移らないように
餡子を硬めにします。
なるほど、餡子と皮を別にして製品化されているお店もありますものね。

逆に餡子の甘い水分を皮に移すことを前提にした和菓子はなんでしょう…そう、どら焼きです。
どら焼きの生地に若干水分量の多い餡子をサンドすると、生地に餡子の甘い水分が移って、
しっとりと一体化するのです。

変わってテクスチャーにこだわるのは、洋菓子用の餡子です。
実は洋菓子用の餡子に定義される餡子というものはなく、ただロールケーキなどに塗るために
ゆるめにしているとのことです。

実に多様な時代のニーズに合わせた製餡をされているのだなぁと、驚きます。
家庭では餡子を炊いても、どらやきにおぜんざいに、と使いまわすのが普通ですので、プロの世界を垣間見た思いです。
これから和菓子を召し上がるときにはぜひ、製餡の違いを感じてみてください。
まさに、日本の和菓子をささえる製餡所のすごさを感じた京の一日でした。

北條製餡所 ホームページ

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岡田尚子
美と食のライター・料理人
おいしい!という笑顔のために、味だけでなく、
料理の演出も含めた提案が得意。
味覚が繊細な方向け定番レシピだけでなく、組み合わせにこだわらない
アレンジレシピへのチャレンジが好き。
和菓子は美につながる食として注目している。
料理人魂からおいしい和菓子店に出会うとまねて作りたくなり、また広めたくなる性分。
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